10月15日、ユリーカコースの高校2・3年生の物理履修生徒と高校1年生の物理に興味がある生徒を対象に、香川大学創造工学部の石原秀則准教授による特別講義がありました。今回は「物理の数学的表現Ⅰ」として、「斜面を滑り落ちる運動で見る理科と数学の関係」を講義していただきました。物体の運動を数式で表すことが可能であり、数式を使って求めることを確認したうえで、実験で数式を検証しました。
実験では、滑り台の上からアルミブロックを滑らせ、その通過する時間から摩擦係数の同定を行いました。ブロックの寸法や質量、滑らせた通過時間の計測など、詳細な実験データを記録していきました。最後は、滑り台の角度を三角比で表すなど、滑り落ちる長さと通過時間をもとに、種々の式変形をするなかで摩擦係数を同定していきました。多少の誤差があったものの、概ね期待された係数が導かれたこともあり、生徒たちは満足していました。数式の物理的関係の深さを理解するとともに、実験データの計測への丁寧な取り組みに関して考えるところがあったようです。
(文責:高校教員)