6月2日、各学年団、学期に一度行っている人権・同和教育がありました。
高校2年生では同和教育について学習します。今回は、結婚差別を題材にした『あなたに伝えたいこと』という映画を視聴しました。
この話は、主人公が結婚話を発端に、恋人や友人、家族などとの関わりから、同和問題が身近な問題であることを知る内容でした。
実際に、今回の授業で同和問題を始めて知る生徒もおり、若い世代での認知度は低くなっている印象です。しかし、放っておけばいずれなくなる差別であれば、とっくの昔になくなっていたことでしょう。
この映画を見た後、各ホームルームで感想を書いてもらいました。
『今この時代に地区で差別をするなんて信じられない。』
『相手の身元を勝手に調査すること自体がプライバシーの侵害だと思う。』
『この授業で、初めてこのような問題があるのだと知ったが、今でも苦しんでいる人がいる以上、絶対に許してはいけない差別だと思う。』
『このような歴史があって、今でも苦しんでいる人がいることを知るべきだと思う。正しい情報をこれからの時代にもちゃんと伝えていく義務がある。』
これらの感想はほんの一部ですが、生徒達は皆、自分の立場だったらどう思うのか、という視点でしっかり考えていました。
現代ではネット上に、デマを含む様々な情報が載せられています。同和問題に関わらず、LGBTなどの性差別、人種差別、コロナウィルスに関する差別など、許してはいけない様々な差別が問題になっています。
不確かな情報に左右されることなく人とふれあい、お互いを正しく知ることが、すべての差別をなくしていくために重要ではないでしょうか。
全ての人々が辛い想いを抱えることなく、幸せに暮らせる社会を創れるよう、今後も人権・同和教育を実施し、生徒だけでなく、教職員を含む我々大人の世代も一緒に社会の在り方を考えていきたいと改めて感じる機会となりました。
(文責:高校教員)